アナログホビー

シンプルながら奥が深い「カルカソンヌ」

「ボードゲームって難しそう」と思っているあなたにこそ遊んでほしいのが、世界中で愛される『カルカソンヌ』。ルールはシンプルなのに、プレイするたびに新しい発見と戦略が生まれる、奥深いタイル配置型ボードゲームです。この記事では、初心者にもわかりやすくその魅力を紹介します。

カルカソンヌとは

2000年にドイツで発売され、数々のゲーム賞を受賞してきた『カルカソンヌ』。プレイヤーは、中世の城壁都市カルカソンヌをモチーフにした世界で、タイルを並べて地図を広げていきます。対象年齢は8歳以上、プレイ人数は2~5人と幅広く、家族や友人と気軽に楽しめるのも魅力のひとつです。
日本語版はメビウスゲームズが発売しており、価格は税込3200円ほど。ボードゲーム初心者にも優しく、プレイ時間はおおよそ30〜40分程度。しかも、タイルを引いて並べるだけという簡単なルールながら、戦略次第で結果が大きく変わるため、初プレイでもベテランに勝てるチャンスがあります。

遊び方

ゲームの基本は「1枚タイルをめくって地図に配置する」、そして「必要に応じて自分のミープル(コマ)を置く」だけ。タイルは72枚あり、それぞれに道、城、草原などの絵柄が描かれています。めくったタイルは、絵柄がつながるようにテーブル上の既存のタイルにくっつける必要があります。
配置したタイルに、ミープルを「道」「城」「草原」などに置くことで、そのエリアが完成したときに得点が入ります。たとえば道が交差点や行き止まりで終われば、道に沿ったタイル数が得点になります。城がぐるっと囲まれて完成すれば、1タイルにつき2点+紋章ボーナス!
注意すべきは、ミープルの数が限られていること。一度置くと得点化されるまで戻ってこないため、「今置くべきか、取っておくべきか」の判断が重要。他プレイヤーと同じエリアに後から入り込む“乗っ取り戦略”もあり、心理戦も白熱します。

魅力

『カルカソンヌ』最大の魅力は、シンプルなルールと戦略性のバランスにあります。運だけに見えるゲーム展開も、残りタイルの内容を記憶しながら戦略を立てれば、実力差がはっきり出てくるのが面白いところ。2人対戦では特にその傾向が強く、国内外で大会が開かれるほどの人気です。
また、遊ぶたびにマップが変化するので、何度プレイしても飽きません。拡張セットを加えれば、新たなルールやコマが追加され、遊びの幅がぐっと広がります。さらに、アプリ版や家庭用ゲーム機版も展開されており、ひとりでも練習できるのも嬉しいポイント。
「運ゲーでしょ?」と思ったあなたこそ、ぜひ一度遊んでみてください。完成した城の得点が一気に加算されたときの喜び、育ててきたエリアを他プレイヤーに奪われたときの悔しさ——そのすべてが『カルカソンヌ』の奥深さを物語っています。